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ライトノベル
あたためておくのです 表紙

あたためておくのです

著者:神代のえる / 出版社:Realize出版
見合いの席で意見を口にするたび、「はしたない」と黙らされてきました。いつしかわたくしは、自分の望みを言葉にすることを、諦めてしまっていたのです。新しく専属になった運転手の恭一さんは、丁寧ですけれど必要なことしか話さない人。運転の話をするときだけ、少しだけ言葉が増えるのです。その恭一さんが、出発前に決...

最終更新:2026-08-04

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📚 作品ラインナップ (全2巻) 最終更新:2026/08/04

あたためておくのです
1巻

見合いの席で意見を口にするたび、「はしたない」と黙らされてきました。いつしかわたくしは、自分の望みを言葉にすることを、諦めてしまっていたのです。新しく専属になった運転手の恭一さんは、丁寧ですけれど必要なことしか話さない人。運転の話をするときだけ、少しだけ言葉が増えるのです。その恭一さんが、出発前に決まって膝掛けを送風口の前で温めておくのに、わたくしは気づきました。理由を尋ねても、短い答えしか返ってきません。「ここでは何を言ってもいい」と静かに言われ、初めて助手席に座らせてもらいました。わたくしのために初めて誰かが動いてくれて、下の名前を呼ばれて——最後の夜、恭一さんは膝掛けを置いて、運転ではなく、じかにわたくしに触れたのです。結果ではなく、道の途中を見ていてくれた人は、あなたが初めてでした。あの膝掛けが、いつから、誰のために温められていたのか。わたくしは最後まで、知りませんでした。本作は神代のえるの「あたためておくのです」シリーズ。一話完結・どこからでも。

📕 発売予定(8/20

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あたためておくのです
4巻
2026-08-20

見合いの席で意見を口にするたび、「はしたない」と黙らされてきました。いつしかわたくしは、自分の望みを言葉にすることを、諦めてしまっていたのです。新しく専属になった運転手の恭一さんは、丁寧ですけれど必要なことしか話さない人。運転の話をするときだけ、少しだけ言葉が増えるのです。その恭一さんが、出発前に決まって膝掛けを送風口の前で温めておくのに、わたくしは気づきました。理由を尋ねても、短い答えしか返ってきません。「ここでは何を言ってもいい」と静かに言われ、初めて助手席に座らせてもらいました。わたくしのために初めて誰かが動いてくれて、下の名前を呼ばれて——最後の夜、恭一さんは膝掛けを置いて、運転ではなく、じかにわたくしに触れたのです。結果ではなく、道の途中を見ていてくれた人は、あなたが初めてでした。あの膝掛けが、いつから、誰のために温められていたのか。わたくしは最後まで、知りませんでした。本作は神代のえるの「あたためておくのです」シリーズ。一話完結・どこからでも。

¥968

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