📚 作品ラインナップ (全2巻) 最終更新:2026/10/09
ドワイト男爵家の令嬢エレンは、厳格な祖母に容姿が似ているからという理由で両親に愛されず、家の仕事を手伝いながら使用人同然の生活を送っていた。ある日「お前の結婚が決まった」と突然父に告げられ、親ほどに年の離れたアドレット伯爵家に追い出されるように嫁ぐことになったエレン。嫁ぎ先で女主人として振る舞うことを命じられた彼女は、伯爵家一人息子のアンドリューに反発され孤独を感じながらも、邸内の管理と息子の養育、事業の監査などを見事にやり遂げた。だが伯爵亡き後、アンドリューが結婚するため自分を追い出そうとしているという噂を耳にし、ショックを受けた彼女は、何もかも捨てて自分の幸せを掴むため家を出ていくことを決意する――。
ルコッタの町で代筆屋を始めたエレンは、義理の息子ルネと共に温かな毎日を過ごしていた。そんな中、別荘にある大量の古書を訳して整理してほしいという依頼が舞い込み、ルネと一緒に住み込みで依頼を引き受けることにしたエレン。仕事を順調に進めていた二人は屋敷の外で昼食を楽しんでいたが、川縁で倒れている少女を見つける。話すことができず衰弱した様子の彼女はアレクサンドラといい、詳細な身元は分からなかったが、ルネとエレンの献身的な介抱によって徐々に元気を取り戻していった。彼女を助けてから1ヶ月が過ぎた頃、突然の訪問者に驚くエレンは、そこに見慣れた顔の人物が立っていることに気づくのだった――。