📚 作品ラインナップ (全3巻) 最終更新:2026/04/03
拗らせぼっちの大学生・寺田悠には忘れられない過去がある。孤独を抱えた冬の夜の帰り道、公園で寒さに震えるあざと可愛い人気者の後輩・藤宮光莉から助けを求められ、家に泊めることに。その日から頻繁に家へやって来る光莉と重ねていく、温かな日常。その不思議な関係は、穏やかに続いていく――はずだった。「好きです、悠さん」二人の視線が絡み、距離がゼロへと近付く。頭のなかで誰かが言う。《普通》ならここでキスをするのだと。それができない恋は《偽物》だと。それでも――「ごめん、藤宮。俺はきっと《普通》の恋ができないんだ」オーバーラップ文庫大賞史上、最も不器用でもどかしい恋物語、ここに開幕。
互いの孤独を埋めあい、光莉(ひかり)の隣に温かな居場所を見つけた悠(ゆう)。長く続いた冬は終わり──けれど、自身のことを光莉にはまだ打ち明けられないまま季節は巡る。これからのことを考えるためにも、光莉と初めて出会った公園へと足を運んだ悠。ところが、舞い散る桜の先にいたのは──「久しぶり、悠。わたし、ずっとあなたに会いたかった」高校時代にたくさんの後悔を抱えながら別れた元恋人・白澤春佳(しらさわはるか)で……!?交錯する過去と今。同じ過ちを繰り返したくない、けれど自分の《好き》の形は──。「悠さん、あなたは──本当に、私のことが《好き》ですか?」
元恋人・春佳との関係性に決着をつけた悠(ゆう)。自身のことを打ち明ける決意をかため、光莉のもとへ駆け出した先――見つけたのは、巡り来る季節に置き去られたように、初夏の日差しの下でひとり「寒さ」を抱えて震える少女。「……なんで、今なんですか。なんで、今更そんなこと言うんですか……!」けれど、一度自ら離した手を再び取ってもらうには、悠自身が証明してみせなければならない。この先、光莉のことを目一杯抱きしめることも、光莉が夢見た温かな家族を「作る」こともできないかもしれないけれど、それでも――。「なあ、藤宮。俺は、お前のことが好きだ。きっと、この世界で誰よりも」