📚 作品ラインナップ (全7巻) 最終更新:2026/08/21
OLの都築藍音(つづきあいね)は、仕事帰りに夫の浮気現場を目撃してしまう。作家になるため仕事を辞めた夫を必死に支えていたのにATM呼ばわりされ、怒りがこみ上げる。決意して飛び出した瞬間、トラックに轢かれて死んでしまう。藍音が目を覚ますと、そこは現実と黄泉の国の狭間。そこにはドレスに身をまとった貴族のような女性が一人涙を流していた…。彼女の名はアイネ・レブロン。藍音が読んでいた投稿小説に登場するモブキャラでーー!?アイネは侯爵夫人だが、白い結婚を強いられ、その夫には愛人がいるという。いつしか引きこもるようになってしまい、挙句侍女に毒殺されてここに来たというので話を聞くことにするが……。
夫・ライオットに愛されないと嘆くアイネに、自分を重ねつつ苛立ちをぶつけてしまう藍音。離婚したいなら、引きこもっていないで夫に伝えればよかったのに。そう言われたアイネは、突然藍音の腕を引いてあろうことか川に突き落としーー。「あなたがわたくしの代わりに旦那様と離縁してください」溺れた藍音が目を覚ましたのは見たこともない屋敷の中で、鏡には先程まで話していたアイネの姿が……。あの川には魂を呼び戻す力があると聞いたが、別人である藍音がアイネの中に入り込んでしまったらしい。部屋の様子を見たところ、どうやらアイネが侍女に毒殺された直後のようだ。どうすべきかと考えを巡らすアイネのもとに、アイネを毒殺したであろう侍女のジリーがやってきて……!
アイネになってしまった藍音は、夫であるライオットの愛人・イレリアーナに命を狙われていることを知る。一刻も早くこの屋敷を出るためには、ライオットと離縁するのが手っ取り早い。侍女のジリーを味方につけ、いざライオットの部屋へ向かうことに。しかしその道中、使用人たちは女主人であるアイネによそよそしく、挨拶の一つもかけようとしない。結婚して長らく引きこもっていたアイネに忠誠心がないのは当然だが、あまりにも冷たいのではないか。そしてライオットと対面するも、彼はアイネに視線もくれず、真面目に話すつもりがない様子。妻を馬鹿にしたその態度にしびれをきらしたアイネはーー。
アイネの離縁の申し出を断固却下するライオット。これまでの態度を責められたライオットは、アイネこそすべきことをしていないと言い返す。しかしその時、頭の中に過去の記憶が流れ込んできたーー。世継ぎを作れないと分かった過去のアイネは、せめてほかの仕事はまっとうしようと努力していたが、その仕事を取り上げたのはライオット本人だった…。アイネの話を聞こうともせず仕事を奪ったくせにそんなことを言った挙句、イレリアーナは愛人ではないと言い張るライオット。いよいよ我慢ならなくなり、きちんと仕事ができたら離縁してくれと条件をもちかける。
女主人としての仕事をまっとうできれば離縁するという約束を取り付けたアイネ。しかし家の帳簿にはアイネが買っていない大量の宝石などの記録があった。帳簿の管理をしていたのは執事見習いのヒューイだとわかり、極秘に調べを進めることに。そんな中ライオットとの夕食会があることを知り、意を決して参加することを決めたが、ライオットの急用で夕食会は中止に。拍子抜けしたアイネが休憩がてら屋敷内を散歩していると、イレリアーナの部屋に入っていくライオットの姿が。イレリアーナが愛人だという証拠を掴もうとするがーー。
「旦那様が世界で一番大切にしているのは奥様だけでございます」イレリアーナつきの侍女・ミラビエの言葉が信じられないアイネ。イレリアーナに痛めつけられながらも、ライオットとアイネを思うミラビエを見て、嘘をついているとは思えなかった。だとしたらなぜライオットはアイネをないがしろにするような態度をとるのだろう。侍女長のミラビエは、ライオットの亡くなった妹・シャロテの乳母だったらしい。それを聞いた瞬間頭痛が起こる。いつもなら記憶が流れこんでくるのに、今回に限って何もわからない。もしかすると、アイネ自身が何か記憶に蓋をしているのだろうか…。一方で、帳簿を改ざんしているであろうヒューイが、イレリアーナと共謀しているのではという疑惑が浮上し…。
突然離縁を切り出してきたアイネのことが気になって仕方がないライオット。以前と違う毅然とした態度で、まるで人が変わったようだ。話をしようと決意し部屋に向かうが、アイネは街に出かけておりーー。使用人見習い・ヒューイの不正を暴くため、帳簿にある店に探りを入れることにしたアイネとジリー。しかしある宝石店のオーナーが、ジリーに乱暴しようとした元婚約者だと聞いたアイネは、その店にひとりで向かうことに。その男は入店するなりいやらしい目で見るが、アイネがレブロン侯爵夫人だとわかると掌を返したように媚びへつらう。それをいいことにアイネは購入リストを拝借することに……。